第1話 異端審問官
あとで追記したり、検索しやすいように、1ブログ1テーマにしました。
学究レベルではなく、表面をなめるように扱います。
私の知識が不足するからです・・・苦笑
【異端審問官】
第1話の頃、つまり、1170年の頃は、まだ異端審問官が大々的に活躍していない頃です。以下の本などを参考にしています。のちに、異端審問がおかしくなって、狂気としか言えなくなるのですが、中心となっていくのが、修道会のドミニコ会です。教皇から認可されて、異端審問を行っていくのです。
ドミニコという人は、フランシスコと同じ時期に修道会を教皇より認可されます。
第1話の頃は、まだ存在していませんから、文中の審問官は、もちろんドミニコ会と関係ありません。フランシスコ会は、西洋文化の中核をなすといっていいでしょう。創始者フランシスコが亡くなった時に、過激な人たちと。穏健な人たちの間で、会の方針を巡って争いが起きます。結局教皇の希望した穏健派が主流となり、過激な人たちは、異端として処刑されます。異端追及をしたのが、ドミニコ会士たちでした。
ヨーロッパ史の重鎮、堀米先生の本です。
異端とされて、破門されると、社会的に保護がなくなります。
人間ではないから、殺されても文句が言えない状態です。
特に信徒の交わりから排除されますから、誰も助けてくれなくなるのです。
異端の最後は火刑です。教会が主催しません。
領主などに引き渡されます。
財産は没収です。
異端審問官たちの中には、この財産目当ての人たちもいたそうです。
異端審問は、人類史の汚点であるし、教会の汚点だと感じています。
ただ、やりたいようにやられただけではなく、
街はずれで、殺される審問官もいたそうです。
ご興味のある方は、上記の本でも読んでみてください。
【十字軍について】
十字軍というと、エルサレムというか、あのあたりへの遠征というイメージがありますが、アルビジョワ十字軍など、異端討伐でヨーロッパ各所への派遣というものもあります。エルサレム十字軍は1095年ですが、アルビジョワは1209年です。
小説では、1000年以降に二つの世界に分かれてしまっていますので、主人公のいる世界では、エルサレム十字軍はそもそも存在しません。
中近東は存在すらわからない状態になっています。
一方、ドミニク神父様の世界では、第2回十字軍までは経験しています。
ドミニクのいる修道会には、十字軍へ参加した人が出ています。
1147年ごろが2回なので、当時二十歳だったとしても、小説内の設定1170年となると20数年前です。
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