第1話から 用語 カテドラル

こんにちは。

第1話で、カテドラルという言葉が出てきます。

 

日本語でもカテドラルというんですね。東京ですと、目白の雅叙園の隣にあります。

 

カテドラル自体は、イタリア語、カッテドラーレからきているようです。

意味は、司教聖座、つまり椅子なんです。

 

司教は、その教区の一番偉い人で、司教様が座る椅子が、聖座です。

 

教区を管理するトップの司教様がいる教会をさすんですね。

西洋中世では、教会の権力が強かったですので、司教の持つ権力も

当然強かったです。それに対比して世俗権力といわれますが、

それが領主などの勢力です。

 

本文では、公爵になっております。しかし、高位聖職者は、

貴族階級出身が多く、世俗領主だけでなく、教会領主というのも

存在しているわけです。

 

このあたりは、叙任権闘争だとか、聖職売買などの歴史を学ぶと

よく理解できると思います。いつの世も、理想と現実というのは

乖離していますよね。

 

また、教会の腐敗が、異端を生み、過激化するという悪循環が

起きているのもこの時代の特色です。

 

農民が蜂起するとか、都市市民が蜂起するというのも、このころですね。

 

イングランドですと、フスとか、ウイクリフとか、異端側です。

ウィクリフはジョンというのですが、聖書を英語訳した人です。

神学者です。当然聖職者ですよ。今はイコールじゃないですけど、

当時は必ずイコールです。

 

このウイクリフ訳聖書が、フスなどの中央ヨーロッパ宗教改革運動に

影響を与えます。フスが、ウィクリフ聖書を翻訳したんですね。

 

イギリスの農民反乱で有名なところは、ワット・タイラーです。

失敗に終わりますが、国王の汚いやり方は、いまでも頭にきますよ。

農民を指導していた神父も絞首刑になりました。

 

前にも言いましたが、異端への刑は、火刑です。

ウィクリフも、死んでいたのに、遺体を取り出されて火刑にされています。

 

この焼いて焼き尽くしてというのは、すごい執念を感じます。

まず、焼いて、バラバラに遺体を解体して、更にもやし、

完全な灰にし、それを川に流すのです。

また、焼いたところの土も取り去って流します。

異端側に聖遺物にされないためです。

 

また、教義的には復活するわけですから、一応、遺体が残ってないと

復活の時に困るといった意識があったのでしょうね・・・このあたりは

文献で読んだことがないのですが・・・

 

フスも火刑でしたね。

苦しかったと思います。

 

参考文献は、前回と同じです。ではまた。小説も読んでくださいね。