第2話から プレカリア・オブラータ
恩貸地制度のことですが、わかりにくいですね。
私もよくわかっていませんが・・・最初に見たときはプレカリアートかと思いましたよ。
プレカリアートとは、不安定な雇用状況に置かれている労働者のことです。
不安定という言葉と、プロレタリアートという言葉から作られた造語です。
ラテン語では、 Precaria Oblata 直訳すると「不安定な提供」です。
わかりにくいので、簡単にいいますと、土地を上げますので守ってくださいね
というような封建制の制度です。
文中では、若干、本来の中心的な意味とはずれるのですが、
土地をあげますよ。その代わり、ずっと私のために神に祈ってねってことです
あ、基本現地は同じなんですね。
公爵様が、土地を君にあげるから、その代わり、戦争のときは僕のために戦ってね
まさに、封建制の原理ですね。
うわ~、祈るだけで土地がもらえるなら、僕がやりまーすっていいたいのですが、
これは、ほら、祈る人が大事なんですよ。清貧で、慎み深く、聖人のような人が祈るのと、僕のようなビール腹で、安い酒ばかり飲んでいる、貧乏だけど清くない人ではダメですよね・・・
これは、中世という精神文化が、修道院を中心として出来ているということが、
ポイントになります。西洋中世は修道院文化なくしてならずなんです。
修道院は、文化だけではなく、経済的にも重要です。
ワインやエールなどの必須ともいえる・・・酒なしでは生きていけないですから、私。生産拠点でありました。技術拠点でもあったし。
ドンペリといわれる高級酒、つまりシャンパンも、修道院から生まれました。
ドンぺりとは、ドン・ペリニヨンという人が発明した、ワインの醸造法で、その代表的なものにブランドとして名付けられたものです。
ちなみに、ドンは、日本語では親分として使われていますが、イタリア語では、領主のような高貴な身分の人をさす尊称です。
有名なところだと、ドン・ジョバンニやドン・キホーテです。貴族ですな~
ドンキというお店は、ドンキホーテで中黒がないんです。よくわかりませんが・・・
カトリック界隈では、ドンというと、ドン・ボスコが有名ですよ。
サレジオ会という修道会の創始者です。教育に力を注いだところですね。
日本でも20以上の幼稚園から大学までを経営しています。
今はなくなりましたが、戦後すぐに、ドン・ボスコ学園という
戦災孤児の学校を作っていました。
脱線しました。修道会は労働と祈りの専門家だったんです。
天国に行きたい貴族にしてみれば、生命保険に入るようなものですね。
祈りのスペシャリストの修道会全員が自分のために毎日祈ってくれるわけですから。